美容整形とボトックス

category|美容整形の基本

2013/09/20

美容整形とボトックス

ボトックスという名を聞いた事があるだろうか?美容整形などを扱った番組などでよく登場する言葉で「ボトックス注射」などと言う形で用いられている。ボツリヌストキシンとも呼ばれる物で分子量15万ほどのタンパク質である。トキシンとの名が示す通り「ボツリヌス毒素」とも呼ばれ食中毒の主な要因ともされる物質であるが、それを薬剤として利用、開発した物がボトックスでありこれは「商品名」である。A型ボツリヌス毒素製剤とも呼ばれ主に2000年ごろから眼科医療の分野で注目を集めていたが、近年では美容整形の分野で広く用いられるようになり、その名を広く知られる事となった。

主に顔のシワに対し注入することで肌にハリを取り戻すことを目的に使用される。主成分がタンパク質ともあり時間の経過と共に吸収されてしまい、その効果は3ヶ月から半年とされている。シワの改善ばかりでなく、肩こりにも効果があったり、注入部位の発汗量が減少する事から多汗症などにも効果を発揮する。効果は前述の通り一時的な物ではあるが多汗症、ワキガなどで悩んでいる人の場合は「夏場だけでもどうにかしたい」というケースに有効な治療法である。

元来有害な毒素であるボツリヌストキシン由来の成分である為に「本当に安全か?」と疑問視する声もあるが眼科治療の分野では厚生省が安全を保証している薬剤でもあり、害が出たとしても吸収排泄のプロセスで症状は消失するとされている。過去には生物兵器としても研究が進められていたが、1分間で数%ずつ失活するという特性からも兵器としての利用は疑問視されている。余談であるがあのオウム真理教も実験に失敗しており、現在は世界83カ国で「医薬品」として様々な疾患に用いられている。食中毒の代表格とも言えるボツリヌス菌も使い方次第では薬となるという事だ。とは言え「毒素製剤」という言葉に眉をしかめる人もいるだろうが、人類に対し多大な貢献してきた有名な抗生物質もカビから取れた物であり、出所はともかく求められるのは「結果」である。そういう意味では「菌」の世界は人間社会以上に実力主義であると言える。